日本人のルーツを探る、台湾~沖縄ルート航海実験大成功 [研究]
日本人はどこからやってきた?
日本人の祖先は一体どこからやってきたのか。国立科学博物館などを中心としたチームが、この大きな謎にずっと挑んでいたようです。
日本人の祖先は、北のサハリンから陸続きだった北海道へ到達するルート、朝鮮半島から対馬を経由して九州に到達するルート、そして大陸と陸続きだった台湾から沖縄へ到達するルート、この3つのルートをたどって日本にやってきたようですね。
そして、台湾から沖縄のルートを実際に移動してみようということになったようです。
台湾と沖縄の間には、黒潮が流れているので、漂流してたどりつくのは難しいみたいですね。となると、船をこしらえて漕いで渡ったのではないか。
台湾の山に登ると、与那国島が見えるそうで「あっ島があるぞ、舟で行ってみよう。」となったのではないかと推測しているそうです。
台湾~沖縄ルートに丸木舟で挑戦
クラウドファンディングで6000万円近く集めて、2016年にヒメガマというツル植物で作った舟で挑戦、2017年18年には竹で作ったいかだで挑戦しましたが、黒潮を越えるような速度が出なかったようですね。※黒潮は、通常時で秒速1~2mと人が歩くぐらいの流れの速さがあるそうです。
出典:国立科学博物館
そこで、3万年前と同じ石器を使って、直径1mもある巨大な杉の木を倒して、くりぬいて、丸木舟をこしらえました。房総半島沖で練習をつんでいざ本番へ。そして今回、その丸木舟で5名の男女(男4女1)が航海実験に挑みました。
大昔と条件をそろえたのでコンパス、時計、GPS、スマホ、そういうのは持たなかったようです。太陽や月や星などで現在位置を確認したそうです。一般的にスターナビゲーションというのか、天測航法というのか、天体を利用して位置を知ることは可能なようですね。
7月7日に台湾から225kmの航海をスタートして、黒潮も何とかクリアして、7月9日に与那国島のナーマ浜に到達しました。航行時間は45時間10分。やりましたね。丸木舟で渡れることが見事に実証できました。
日本人のルーツが徐々に明らかに
これで謎の解明に一歩近づいたかもしれませんね。3万年前の遺跡から、舟らしきものがまだ見つかっていないとのことなので、こちらも発見が待たれますね。
いまちょうど、日本人の祖先のDNAもいろいろ調べられています。こうして、ルーツがわかっていくと楽しいですね。○万年前と○万年後を比べるのはロマンがあります。どういう風に日本人が進化していったのか。興味が尽きませんね。