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トミー・ジョン手術を受ける4割..

トミー・ジョン手術を受ける4割が高校生以下の衝撃 [スポーツ]

トミー・ジョン手術とは


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トミー・ジョン手術とは、アメリカのフランク・ジョーブ博士が考え出した靱帯の再建手術です。トミー・ジョンというのは最初に手術を受けた選手の名前ですね。

この手術は、傷めたじん帯をとって、かわりに自分の腕などから取り出した腱を移植します。体の中には人類の進化の過程で使わなくなっている腱があって、それらはなくても別に問題がないそうです。

成功率は90%以上だそうで、手術前よりも速い球が投げられるケースもあるようです。ただし、術後の個人差もあるようで、過去には痛みを感じると話す選手もいましたね。

トミー・ジョン手術をうけた患者を調査


NHKによると、群馬県の慶友整形外科病院は、これまでにプロ野球選手をはじめとして、1200人以上のトミー・ジョン手術をてがけた実績があるそうです。この病院で、10年以上にわたって600件以上のトミー・ジョン手術をした古島医師が、自らが担当した患者を分析しました。

すると、患者の4割が高校生以下だったそうです。中には小学生もいたようですね。ボールを投げられない状態になっていた重傷の子がほとんどで、手術以外にひじが回復する方法がなかったそうです。

小学生のころから一番上手な子が試合に出続け、その子が怪我をするパターンが多いとのことですね。野球は、ピッチャーに大きく依存するスポーツなので、二番手三番手の選手と力量の差があると、どうしてもエースに頼ってしまうようですね。

エースも痛みを我慢します。中学生で試合で投げた球数が、一月に800球というのもざらにあるようですね。

野球チームに所属する小学生約300人を検査すると、過去、現在にひじをいためている子は約3割に及んだそうです。

また、ある高校の野球選手60人を調べたところ、7割近くが小中学校でひじを傷めた経験があったそうです。
このうち半数近くが高校でもひじを傷めていたとのことですね。

小学生は、骨が全然できておらず、たった一球を投げるだけで肩を痛めることもあるぐらいに骨がよわいのだそうです。

成長期の初期段階において、野球の指導者が勝利至上主義におちいると、ケガにつながりやすいみたいですね。健康について第一に考えてあげられるかが、予防において重要になるとのことです。

ピッチ・スマートとは


2014年に、アメリカのMLBが、アマチュア投手のケガを防止するためのガイドラインを公表しました。ピッチ・スマートとよばれています。

Guidelines for Youth and Adolescent Pitchers

年齢で7つに区分しています。7~8歳のグループから19~22歳のグループまで。それぞれ、一日のMAXの投球数が決められています。あとは、投球数におうじた休息の仕方が決められています。

たとえば、10才で30球投げると、1日の休息日をもうける。75球投げると4日の休息日をもうけるというように決められています。一日のMAXの投球数は75球なので76球目を投げることなくその日は交代します。

また、高校球児にあてはまる、15才~18才では、1年間に100イニングを超えて投げてはいけないというようなことも決められています。

日本の高校野球はどうかというと、高野連が有識者会議を設置して、6月に投手の負担を軽減するための会議をひらきました。1試合ごとに球数制限をもうけることについて反対意見が出ていましたね。

ドル箱の甲子園を、感動ポルノで盛り上げることが第一義なので、まだまだしばらく時間がかかりそうです。

今までは、科学的な裏づけがないということもいわれていましたが事態は深刻でした。これから、他の病院もデータを公表していくと、ケガを予防する視点での議論が加速するかもしれませんね。


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