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ナベヅル越冬地、周南市八代でデコイを設置、ツルについて学ぶ [生物]

デコイの設置作業が始まる


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本州唯一のナベヅルの越冬地、山口県周南市八代地区で11日、ツルの飛来を誘うデコイ(実物大の模型)の設置作業が始まりました。1998年から毎年この時期に作業を始め、この日は19体を設置、来週までに合計29体を設置するそうです。 毎日新聞より

ナベヅルのデコイとは


デコイは、強化プラスチック製で、親のナベヅル、子のナベヅル、ポーズもいろいろあって色や形まで本物のように精巧に作られているそうです。上空のツルを誘う効果と、縄張り争いで負けたツルがよそへ飛んでいかないようにする効果もあるといわれているみたいですね。

2018年のナベヅルの八代への飛来数


メディアのナベヅルの飛来数(越冬しているしてないについても)の伝え方に大きくゆらぎがあるので、周南市のHPを参照したいと思います。ナベヅルは通常、家族(2~4羽)で飛来するみたいですね。

2018年は、
第一陣が2羽(一時休息、すぐにどこかへいってしまう)
第二陣が2羽
第三陣が2羽
第四陣が2羽+1羽
第五陣が2羽
3月に2羽が北帰行、4月に7羽が北帰行

周南市のHPによると、周南市八代地区は、全国で最も早く明治20年からツルの保護を始めた「近代日本自然保護制度発祥の地」といわれているそうです。ナベヅルとともに、飛来地の八代盆地は国の特別天然記念物に指定されているとのことですね。

ナベヅルの生息地


中国東北部とロシアの境を流れるアムール川流域や,それよりやや北の地域で繁殖し,朝鮮半島や西南日本,中国揚子江流域などで越冬しています。引用元:日本野鳥の会HP

ナベヅルの特徴


ナベヅルは、日本に渡来するツルのうち最小のもので、全長100cm・翼長50cm・翼開長155cm・体重4kg。頭頂は赤い皮膚が露出し、額は黒く、顔から頚は白く、 虹彩は赤色。体は灰色。幼鳥は褐色がかった灰色で、頚から上にも褐色の産毛。体色が鍋底についた煤(すす)のようなところから「鍋鶴」と名付けられているが、 衣をかぶった姿に見えるところから「きぬかつぎ」という上品な異名もある。
引用元:JATAFF農林水産・食品産業技術振興協会

※鳥の全長は、くちばしの先から尾の先まで

世界最大級のツルの越冬地、鹿児島県出水市


ナベヅルの越冬地としては鹿児島県の出水市が有名です。2018年は、ナベヅルが13,696羽、マナヅルが574羽、など合計で14,286羽のツルが越冬したそうです。

多くの観光客を集めるというようないいことばかりではないみたいですね。農業被害だったり、鳥インフルエンザなどの病気が流行ると全滅する恐れもあるようです。

ツルの飛来地を分散させる取り組み


そこで、ツルの飛来地を分散させようという試みがおこなわれていて、その一つが周南市の八代、ほかに、佐賀県の伊万里市、高知県の四万十市が飛来地の整備をしているみたいですね。

結果はというと、野生の生き物なのでなかなか思うようにはいかないみたいですね。米を収穫したあとに田んぼをすかずに放置して2番穂をだしてツルのエサを用意したり、田んぼに水を張ってツルのねぐらを用意したり、まだまだこれだけでは足りないようです。

ツルの移送事業について


ツルの移送事業というのも2006年から実施されているそうです。出水市でケガをしたツルを周南市の八代鶴保護センターに移送して保護する取り組みです。

これまでに24羽が移送され、15羽が足に標識をつけて放鳥されたそうですが、シベリアへ北帰行したあとに再び八代盆地に飛来した例はないとのことです。

現在、八代鶴保護センターでは、保護飼育しているツルが5羽いるそうです。この5羽を6年ぶりに放鳥する予定があるとのことです。

最後に


ちょっとややこしいのですが、この周南市の八代地区は過疎化によって人間の数も減少しているようです。保護活動に取り組んでいる八代小学校の全生徒が11人にまで減っています。

この小学校を守るために、市の小規模特認校に指定され、来年度から市内全域の小学生が八代小学校に通学できるようになるそうです。ナベヅルを保護している人間を保護していく取り組みがおこなわれようとしています。いろいろと考えさせられますね。




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