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19年ぶりに沢村賞は該当者なし..

19年ぶりに沢村賞は該当者なし、先発完投型投手は減る傾向 [ランキング・表彰]

2019年の沢村賞は該当者なし


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2019年の沢村賞の候補には、山口俊(32=巨人)、有原航平(27=日本ハム)、大瀬良大地(28=広島)、 今永昇太(27=DeNA)、 千賀滉大(26=ソフトバンク)といった今年活躍した選手があげられていました。最終的な候補は、山口と有原に絞られましたが、該当者なしということになりました。

沢村賞選考委員は、堀内恒夫(選考委員長)、平松政次、村田兆治、北別府学、山田久志の5名です。

沢村賞とは


最多勝などの個人タイトルはNPB(日本野球機構)のタイトルですが沢村賞(正式名 沢村栄治賞)は、読売新聞がもうけている特別賞です。

ベーブルースとも対戦した伝説的な投手、故沢村栄治(巨人)の功績をたたえ、1リーグ時代の1947年(昭22)に制定されました。2リーグ制になった1950年からはセリーグの投手だけが対象となり、1989年からは、セパ両リーグの投手が対象となっています。

受賞者は、NPB AWARDSで表彰され、金杯と賞金300万円が贈られます。元広島の池谷公二郎が金杯をテレビ番組で鑑定してもらったときには約50万円の値がついたそうです。(金杯の重さは67g)

最終候補、山口俊(巨人)、有原航平(日本ハム)の2019年成績


沢村賞の選考基準7項目
・登板25試合以上
・10完投以上
・15勝以上
・150奪三振以上
・投球回200回以上
・防御率2・50以下
・勝率6割以上

2018年からは、7項目に加えて、先発して7回以上を投げ、自責点3以下(8回以降に4点目を失った場合を除く)だった試合の割合も考慮に入れているそうです。QS(日本版クオリティスタート)とよぶみたいですが、達成率の基準(○○%以上)は明らかにされていないようです。

山口俊(巨人)沢村賞選考基準4項目クリア


登板試合数26試合 〇
完投試合数0
勝利数15勝4敗 〇
奪三振188奪三振 〇
投球回数170回
勝率7割8分9厘 〇
防御率2.91
※QS率46.2%

有原航平(日本ハム)沢村賞選考基準4項目クリア


登板試合数24試合
完投試合数1
勝利数15勝8敗 〇
奪三振161奪三振 〇
投球回数164回1/3回 
勝率6割5分2厘 〇
防御率2.46 〇
※QS率58.3%

選考委員のコメント


平松政次・沢村賞選考委員の話
「山口と有原は甲乙つけがたい。どちらかは落とせないが、ダブル受賞には成績が物足りない。該当者なしで納得した」

北別府学・沢村賞選考委員の話
「今は完投がなかなか出ないし、制度的にも役割分担がある。やっぱりイニングの量とかはちょっと物足りない」

村田兆治・沢村賞選考委員の話
「沢村賞の偉大さを踏まえ、該当者なしということでご理解をいただきたい。来年の投手たちにエールを送りたい」

山田久志・沢村賞選考委員の話
「100球で交代するようになり、完投もイニングも少なくなってきている。最後まで投げさせてもいいという投手が、各チームに1人ずつぐらい出現してほしい」

堀内恒夫・沢村賞選考委員長の話
「これ以上、賞のレベルを下げたくないというのが本音。たくさんの人に沢村賞の経験をしてほしい気持ちはあるが、どうしても(成績が)足りない」
引用元:サンスポ


投手の分業制が進んでいるので、だんだん選考基準が合わなくなってきているようですね。MLBの影響もありますし、先発完投というのはあまり求められなくなってきています。試合を作ることが評価されていますね。

これはどういうことかというと、1年間ローテーションを守って、6回、7回としっかり試合を作れる投手は、10勝12敗のように成績が負け越していても高く評価されるということになります。

最後に


ちなみに、投球回数が200回をこえた投手は一人もいませんでした。完投の数もトップの大瀬良(広)が6回、2位の投手は3回となっています。

野球も「該当者なし」というようなことをやっている場合じゃないような気がします。該当者なしにも興味なし、ということになっていかないように時代に合わせて選考基準を変えていってほしいですね。


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