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天草ジオパークがはじめての認定..

天草ジオパークがはじめての認定返上へ、観光に結びつかず [ニュース]

天草ジオパークがジオパーク認定の返上へ


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※天草の夕日
天草地域の市と町でつくる天草ジオパークは、来年3月末でジオパークの認定を返上することを決めました。「自主的に2市1町でジオパークから脱退して、それぞれの思いでやっていった方がいいんじゃなかろうかと」(中村五木天草市長)ジオパークは、ユネスコが支援する国際的な取り組みで、化石や地質などを活用して地域活性化に取り組むもので「地質の世界遺産」とも呼ばれています。RKKより

ジオパークについて


ジオパークとは、地質に関する自然遺産を保護するだけでなく、ジオパーク活動として教育プログラム、ジオガイドの養成、ジオツーリズムなどの地域振興策、公的機関、研究教育機関を含めた運営組織の設立、防災への取り組み、など多岐にわたる取り組みです。

ジオパークの推進を始めると、地域社会にも影響が及ぼされるみたいですね。ジオパークの認定地域は、認定の要件を常に満たすように政策を考えていかないといけません。

ジオパークの審査について


世界遺産と違って、認定されたらそれで終わりではなくて、4年に一度の再審査を受け続けて再認定を繰り返していく必要があるのが大きな特徴です。

日本ジオパーク委員会の審査で再認定されればグリーンカードで次の審査は4年後になります。もしも、条件付き再認定の決定をされると、イエローカードで2年後に再審査となります。そこでの審査で、再認定されれば次の審査は4年後になり、レッドカードを出されると、認定が取り消しとなります。

天草ジオパークが認定を返上した原因


天草の場合は、2018年の10月、11月で再認定の審査がおこなわれました。

日本ジオパーク委員会の2019年の1月18日のプレスリリースによると
~略~天草ジオパーク全体としては、古生物以外の地形地質、生態系、歴史文化、産業などに関する評価・活用が不十分である。その結果、天草の魅力を十分に伝えられていない。積極的に国内外のジオパークの動向を把握し、関係者全体で共有した上で、天草ジオパークとしての方向性をみんなで考えて行動する必要がある。
引用元:日本ジオパーク委員会プレスリリース

ということで、条件付再認定が決定されたので2年後の再審査が必要となった状態でした。

天草が、ジオパークに認定されてから熊本県天草市、上天草市、苓北(れいほく)の2市1町で、毎年1000万円近い予算を使い、約10年間で1億1000万円を投じましたが、ジオパークとしての認知度はさほど上がらず、観光役の増加に結びついたとはいえないということもあり、天草ジオパーク推進協議会は認定の返上を決めたようです。

天草といえば、天草四郎という日本屈指のパワーワードがあるのでどうしてもそちらに引っ張られますからね。もともと天草、島原、この辺は一体的なイメージがします。

こちらのほうは、世界文化遺産に登録されているのでキリシタン関連でツアーも組まれていますね。海外のキリスト教圏の観光客にもアピールできるのでこちらに注力するのかもしれませんね。

世界ジオパーク&日本ジオパーク(9地域)


※参考までに世界ジオパークと日本ジオパークの認定地域をみていきましょう。

アポイ岳/北海道
洞爺湖有珠山(とうやこうすざん)/北海道  
糸魚川(いといがわ)/新潟県
伊豆半島/静岡県
島原半島/長崎県  
室戸(むろと)/高知県
山陰海岸/京都府、兵庫県、鳥取県  
隠岐(おき)/島根県
阿蘇/熊本県  

日本ジオパーク(35地域)


白滝(しらたき)/北海道
三笠/北海道
とかち鹿追(しかおい)/北海道

下北/青森県
三陸/青森県、岩手県、宮城県
栗駒山麓(くりこまさんろく)/宮城県
鳥海山・飛島(ちょうかいさん・とびしま)/山形県、秋田県
男鹿半島・大潟(おがはんとう・おおがた)/秋田県
八峰白神(はっぽうしらかみ)/秋田県
ゆざわ(湯沢)/秋田県
磐梯山(ばんだいさん)/福島県

佐渡/新潟県
苗場山麓(なえばさんろく)/新潟県、長野県
白山手取川(はくさんてどりがわ)/石川県
恐竜渓谷ふくい勝山/福井県
立山黒部(たてやまくろべ)/富山県
南アルプス/長野県、静岡県

伊豆大島/東京都
箱根/神奈川県
秩父/埼玉県
銚子/千葉県
下仁田(しもにた)/群馬県
浅間山北麓(あさまやまほくろく)/群馬県
筑波山地域/茨城県

南紀熊野(なんきくまの)/和歌山県

Mine秋吉台(みねあきよしだい)/山口県
島根半島・宍道湖中海(しんじこなかうみ)/島根県

四国西予(しこくせいよ)/愛媛県

おおいた姫島/大分県
おおいた豊後大野(ぶんごおおの)/大分県  
天草/熊本県
霧島/宮崎県、鹿児島県
三島村・鬼界カルデラ(みしまむら・きかい)/鹿児島県
桜島・錦江湾(さくらじま・きんこうわん)/鹿児島県

世界ジオパークが9地域、日本ジオパークが44地域あって天草が認定を返上したので日本ジオパークは43地域になります。

最後に


ジオパークの認定を受けているのは、もともと全国的に有名な地域ばかりですね。ほとんどの名前がわかります。ある程度名前を知られたところからの上積みということで、経済効果に結びつけていくのもなかなか難しいのかもしれませんね。

ジオパーク認定の返上は初めてのケースだそうです。世界遺産なども含めてうまくいってない地域は、いろいろと再考するいいきっかけになればいいですね。


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