厚生労働省、人生会議のポスターが炎上!小籔千豊に罪はない [ニュース]
人生会議のポスター14000枚がわずか一日でゴミに
厚生労働省が、11月25日に発表した人生会議のポスターをめぐって批判が寄せられ、26日には自治体への発送中止ということになってしまいました。PR動画のweb公開も取りやめのお蔵入りとなりました。吉本興業への委託契約の価格が4070万円ということで国会でも追及されていますね。
人生会議とは
厚生労働省によると、2018年8月~9月の、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の愛称募集からスタートしていて、そこから『人生会議』に愛称を決定したみたいですね。11月30日を語呂合わせで、いい看取り、いい看取られの『人生会議の日』として、ACPの普及につとめていたようです。
ACP(アドバンス・ケア・プランニング)とは
自らが望む人生の最終段階における医療・ケアについて、前もって考え、医療・ケアチーム等と繰り返し話し合い共有する取組を「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」と呼びます。引用元:厚生労働省
小籔千豊の関わりと人生会議のポスターについて
小籔千豊は、ACP愛称選定委員会のメンバーで、人生会議についてメッセージも寄せていますね。
小籔千豊さん(タレント)
「母親は50代で亡くなったが、その時に、『こんなに身近にいた人ともう二度と話せなくなるのか』とやるせない気持ちになったことを覚えています。もしこれから家族が亡くなるとしたら本人の希望通りに看取りたいし、その後のことについても意思を知っておきたいと思います。正月やお盆など、一年の節目で人生会議が出来たら良いのではないでしょうか。自分の希望について、事前に家族と話し合っておけば、自分のように、あの時聞いておけばよかったと後悔することも無くなるのではないかと思います。」
引用元:厚生労働省
選定委員に選ばれ、ポスターに起用されたのもわかるような気がしますね。
人生会議のポスターの内容
ベッドの上には、鼻にチューブをつけた患者役の小籔千豊。アントニオ猪木みたいな変顔をしています。中央には心電図モニター。この画像の上に文章が載せてあります。
まてまてまて
俺の人生ここで終わり?
大事なこと何にも伝えてなかったわ
それとおとん、俺が意識ないと思って
隣のベッドの人にずっとしゃべりかけてたけど
全然笑ってないやん 声は聞こえてるねん。
はっず!
病院でおとんのすべった話聞くなら
家で嫁と子どもとゆっくりしときたかったわ
ほんまええ加減にしいや
あーあ、もっと早く言うといたら良かった!
こうなる前に、みんな「人生会議」しとこ
命の危機が迫ったとき、想いは正しく伝わらない。
引用元:人生会議ポスターの文章
感想は、特に問題はないようにおもいました。人生会議ってなんだろうな?ってところに興味が向かいましたね。人生会議についてちょっと調べてみようかという気持ちになりました。
不祥事続きの吉本興業だから批判が集まりやすいのでしょうか。この広告の費用については、周知が進んだかどうかで高いか安いかが決まると思います。批判に偏重するよりも、この機会を使って人生会議なる言葉や意味するところを宣伝したほうが有意義なような気がしますね。結果的に安上がりにできるのではないでしょうか。
苦情を受け入れる弊害について
がん患者のことをいっているわけではないですが、がん患者を支援するような団体が反応しています。闘病生活というのは、ほぼすべての場合が楽しいものではないでしょうから、過敏に反応されるのもわからなくはないですね。
死亡原因第1位ということで死ぬ=がん患者とイメージが直結するのかもしれないですね。
ただこのことで、バイアスがかかってしまう恐れがあります。このポスターは、大勢の健康な人にも向けているので、「がん患者」「病人」、その家族が前面に出ると範囲が限定されてしまって、本来の意図するところの周知がすすまなくなるのではないでしょうか。
人生会議という取り組み自体は必要なものでしょうから、よく考えてこの問題を扱ってほしいですね。
最後に
近頃は、広告がよく炎上しています。日本赤十字社が献血の呼びかけのポスターでweb漫画のキャラクター「宇崎ちゃん」を採用して、そのキャラクターが性的で環境型のセクハラにあたるだとか、女性差別だという批判を受けました。
あえて、そういう風に狙っているのかもしれませんが。今回のポスターも、小籔がアントニオ猪木みたいなふざけた顔をしていますし、いかにも批判(注目)を集めそうなつくりにはなっていますね。
表現の自由のことを考えると、できるだけ自由に物が言えて、自由に絵が描けたほうがいいように思います。バランスをとるのはなかなか難しそうですね。