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台風19号千曲川堤防決壊の裏で..

台風19号千曲川堤防決壊の裏で実行されたバス移動大作戦 [ニュース]

台風19号で千曲川が決壊し大きな被害


台風19号が日本列島を襲って大変な被害がでてしまいましたが、その中でも多く取り上げられたのが、長野県の千曲川の堤防が70mにわたって決壊したニュースでした。

950ヘクタールもの地域が水没したそうで、かなりの広範囲にわたって被害がでてしまいました。決壊の場所から2kmのはなれたところの水位がなんと4mにも達したそうです。※2階建て住宅の1階部分が水没する高さになります。

被害にあった地域に、JR東日本の長野新幹線車両センターと長電(ながでん)バスのバスセンターがあり、備えがあるかないかで大きく明暗が分かれました。

北陸新幹線の長野新幹線車両センターについて


まず、JR東日本の長野新幹線車両センターでは、北陸新幹線の全車両の三分の一に当たる10編成120両が水没しました。何度も何度も繰り返し映像が流されて非常にショッキングでしたね。

新幹線の電子機器は床下に搭載されるらしく、にごった泥水に浸かってしまうとアウトのようですね。内装もすべてやりかえるとなると、最初から新車両を作ったほうがいいみたいです。

検査の結果、8編成96車両が廃車となり被害額は118億円にのぼりました。車両基地が建設された当時(ハザードマップができる前の古い情報)のままでいて、洪水の浸水想定区域内にセンターがあることが被災後にわかったようですね。

長電(ながでん)バスの車庫について


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※長電(ながでん)バスの車両ではありません。

同じく、長電(ながでん)バスの車庫にも水が押し寄せてきていました。車庫には、バスが100台とまっていたそうです。あらかじめ、バスを避難させられる広い駐車場を把握しており、隣の市の公園や駅の駐車場などに移動させました。

バスの運転手さんが、当初十数人しかいないなか、まず人数分のバスで目的の避難場所に移動。そこで1台に全員が乗り込んで車庫に引き返す。また人数分のバスにそれぞれ乗り込んで目的の避難場所に移動。1台で車庫に引き返す。これを繰り返して2~3時間で100台を避難させました。バスの運転手さんの数がそろったときには20~30台の列をなして走ったそうです。

このことにより、バスは2日後には稼動でき、被害にあって走れない鉄道の代わりをしたり、ボランティアを被災地に運んだり大活躍したそうです。

なぜこうしたことができたかというと、以前に同じように千曲川が決壊したときにバス会社が被害にあってしまったそうです。それを教訓にして、備えをしていたみたいですね。

鉄道の車両基地にも備えあるところあり


新幹線の基地などにすべて備えがないかというとそういうこともなくて、同じ台風19号ですが、JR東日本の那須塩原電車留置線では、東北新幹線の8編成を郡山駅や新幹線総合車両センターに避難させていたそうです。こちらも以前に水害にあって被災した経験があり、備えをしていました。

他の車両基地でも、過去には高架の本線に車両をのせて被害を防いだり、新幹線以外の鉄道でも、標高の高いところにある駅に車両を避難させて被害を免れたケースもあるみたいですね。

最後に


この話を聞いたときに、かっこいいなあと思いました。しっかりとした備えがされていて、緊急事態が発生しても見事に危機を回避しています。バスの会社も鉄道の会社もいろいろあって備えもいろいろあるみたいですが、今回のことで、全体として教訓を生かす流れになっていくといいですね。


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