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ペットボトルを食べる細菌の名は..

ペットボトルを食べる細菌の名は、イデオネラ・サカイエンシス201-F6 [研究]

ある細菌が再び脚光を集めているようですね。G20でエネルギー・地球環境分野の閣僚会議が開かれたということもあって、マイクロプラスチックなどの海洋ごみ問題、レジ袋や飲料ボトル、食品の包装容器、ストローなどの使い捨てプラスチックの問題が、毎日のようにニュースに取り上げられています。
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出典:cnn
地球温暖化対策や目標を定めたパリ協定のはなしをするときに、プラスチックの話題は、どうしても避けて通れないようですね。

イデオネラ・サカイエンシス201-F6とは?


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2005年に、大阪府堺市のリサイクル工場で採取されたサンプルから細菌が見つかりました。発見場所にちなんでイデオネラ・サカイエンシス201-F6と名付けられたそうです。 のちに、ペットボトルなどに使われるポリエチレンテレフタレート(以下PET)を食べることがわかって2016年に大きく話題になりました。

PETを分解する微生物


発見者の小田教授によると、もともとPETを分解する微生物は発見されていたそうです。サカイエンシスが注目を集めたのは分解能力が高かったということのようですね。

もともと植物の葉っぱなどは、ワックスで覆われてるそうなんです。そのワックスの下の層にあるクチンっていう物質を分解する酵素が、もともと自然界に存在していたようで、その酵素もPETを分解するそうです。

それとサカイエンシスの遺伝子が半分ぐらい同じだということです。(これが近いのか遠いのか素人にはよくわかりませんが。)おそらく、この酵素が進化したのではないかという予想もあるようですね。

PETは、ペットボトルだけじゃなくてコンビニ弁当の容器だったり、服だったりするので、世界全体で見ると数%しかリサイクルされてないようです。

サカイエンシスの分解スピードは、「30℃の環境で6週間かけて親指の爪ほどのサイズのペット樹脂を完全に分解した。」とNew Scientistが研究論文からレポートしているとのことですから非常に遅いですね。

サカイエンシスの研究から新しい発見が


CNNによると、英国ポーツマス大学と米国エネルギー省の国立再生可能エネルギー研究所の共同チームによって、サカイエンシスの研究がおこなわれる過程で、偶然にもPETをもっとすばやく分解する新しい酵素ができたらしいです。

細菌のゲノム情報を解読して、分解酵素を特定し、その酵素の活性部位を突然変異させると分解能力がUPした。こういう話らしいです。newssaltより

そして、この新たな酵素にはPETだけでなく、PETに代わる100%バイオマス由来の新素材、ポリエチレンフラノエート(PEF)を分解する能力があることも分かったそうです。

プラスチックは、捨てるところがなくて国と国とをいったりきたり、右往左往していますよね。埋め立てることも増えているようですから、こうした研究がどんどん広がっていって、もっとリサイクルが進んでいくといいですね。

テレビでもやっていましたが、量り売りをしたりして、プラスチック容器そのものを減らすなどの取り組みもあわせてやっていく必要もあるかもしれませんね。

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