京都大などの研究グループがトウガラシの辛味を変える遺伝子変異を発見 [研究]
トウガラシの辛味レベルを自在に調整できる時代へ
京都大、岡山大、城西大学の研究グループが、トウガラシの辛味レベルを変化させる遺伝子変異を発見したそうです。トウガラシの辛さの強弱は、辛味成分カプサイシノイドの含量によって決まっているそうです。しかし、品種によって辛さが違うのに、カプサイシノイドの含量の違いを決定している分子レベルのメカニズムがほとんどわかっていなかったそうです。
詳しいことはよくわかりませんが、プレスリリースによると、辛味成分合成経路の一遺伝子putative aminotransferase(pAMT)が、辛味成分の生合成量を決める蛇口のような役割をする遺伝子で、そのなかに、動く遺伝子と呼ばれるトランスポゾンが挿入されると、蛇口をひねった状態になって辛味が強くなるそうです。
トランスポゾンの位置の違いによって、蛇口のひねり方がかわり、出る水の量が変わる、つまり、しっかりひねった状態になると辛いものがより辛くなるということのようですね。
このことで将来なにができるようになるかというと、最初から計算して思い通りの辛さのトウガラシを作ることができるようになるみたいですね。
今までの品種改良は、交雑させて、思い通りの辛さのものをいちかばちか偶然見つけていくようなやり方らしいので、品種改良が格段に進歩するのではないでしょうか。
トウガラシについて
トウガラシは、米ぬかを与えると辛くなるという農家の話もありますね。また、暑いと辛くなるそうです。気温25度以上になると辛味成分が急激に増えるみたいですね。ここでいう辛いというのは、家庭菜園で育てたり、スーパーで普通に売られているような一般的なトウガラシの話になります。
ギネス記録、世界一を競う辛いトウガラシ
世界のトウガラシ業界に目を向けると、トウガラシの辛さをいかに増幅させるかを世界各地で競っているみたいですね。競技種目のようになっています。
辛さの単位はスコヴィル:SHU(Scoville heat units)です。スコヴィルの値が多ければ多いほど辛いということになるそうです。
世界一辛い唐辛子といえばハバネロが有名で、東ハトがスナック菓子(暴君ハバネロ)として商品化したことでも知られていますね。記録は57.7万スコヴィル。
このハバネロのギネス世界記録もどんどん塗り替えられていって、日本だとSB食品が開発したSBカプマックス(エスビーカプマックス)が世界一になったこともあるそうです。
その後ブート・ジョロキア、トリニダード・モルガ・スコーピオン、ナーガ・ヴァイパー、トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー(モスバーガー史上最も辛いトッピングソース「黒いデス辛ソース」に使われている)、キャロライナ・リーパー、ドラゴンズ・ブレス、等々、次から次に記録が更新されていき、現在はペッパーXという品種が318万スコヴィルで世界で一番辛いそうです。
トウガラシのソース部門は濃縮されるのか、さらに上を行くスコヴィルが記録されているようです。もはやトウガラシスプレーみたいな犯人撃退グッズとかわらないようなレベルですね。
最後に
テレビの番組だと、赤い色だけつけて本当に食べてるかどうか不明ですが、実際に世の中には、辛いものが好きな人は結構いるみたいですね。お尻がひりひりして痔になりそうですけど、平気みたいです。
なぜだかよくわかりませんが、日本では辛いものを食べると、一流アスリートみたいにすごい人間だと認められますから、激辛食べ物競争が、どこまで過熱していくのかわかりませんが、温かく見守っていきたいですね。痔をおして激辛料理を食べ続けている人もいるかもしれません。頑張って食べ続けてほしいですね。