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奄美大島の外来生物マングース、「根絶宣言」まで秒読み段階 [生物]

外来生物マングース、完全駆除なるか


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奄美大島で、外来生物マングースの駆除が進められてきましたが、あと一息というところまできたようです。「マングース・バスターズ」と呼ばれる専従の捕獲作業員が、わなを仕掛けて地道に捕獲を続けてきたそうです。

2012年に、民主党政権の事業仕分けで、完全に駆除できるわけないという理由で、この事業も狙い撃ちされたそうですが、批判が殺到してなんとか事業の継続ができたようです。駆除の予算が年間3億円ということで生態系を元に戻すことがどれだけ大変かわかりますね。

マングースの生息数が少なくなってきたので、だんだん、捕獲の難易度も上がっているようですね。昨年度の捕獲数が1匹、今年度は、4月~8月の捕獲数はゼロだったそうです。

外来生物には、世界各国が悩まされています。奄美大島は、佐渡島と同じくらいの大きい島ですが、この規模の島で、完全駆除ができれば、世界から注目を集めることになるかもしれませんね。

マングースはなぜ奄美大島に


そもそも、なぜマングースが奄美大島にいるのでしょうか。奄美大島は、毒蛇のハブの被害が多かったようです。そこで、ハブをやっつけるためにマングースが導入されたそうです。100年以上前に、インドから沖縄に持ち込まれていたものを40年前にまねたようですね。沖縄や奄美大島では、ハブ対マングースショーがおこなわれ、最近までは人気者としてあつかわれました。

マングースを生態系に放り込むアイディアを思いついたのは、渡瀬庄三郎という動物学の権威で、一説によると、インドのコブラショーでコブラと対決していたマングースを見て感激したようですね。そして、あっ、これは使えるぞと。

この渡瀬庄三郎は、うしがえるとアメリカザリガニを日本に輸入した人物らしいです。日本犬の保存に尽力したり、幅広く活躍したようですね。

なぜマングースを駆除することになったのか


これは、いろいろ理由があるようです。まず、マングースがハブを食べないこと。ハブよりも食べやすいアマミイシカワガエルだったりルリカケスなどの鳥、アマミトゲネズミやアマミノクロウサギ、ケナガネズミの希少動物を狙うのだそうです。結局、ハブがへらずに、大事な生態系が壊れてしまいました。

次に、オスとメスを数十頭はなしたので、どんどん繁殖してピーク時には10000頭まで増えてしまったこと。

そして最後に、マングースは昼行性で昼間に活発に活動し、ハブは夜行性で夜間に活発に活動します。つまり、ハブとマングースはそもそも出会うことがめったにないということですね。致命的なミスを犯していました。

最後に


人間の都合で、こうしたかわいそうな目にあって、マングースには同情しかないですね。まあでも、あと一歩のところまできているので完全駆除を達成してほしいとおもいます。

マングース以外にも野良猫だったり野良犬だったり、ロードキルといって車に轢かれてしまったり希少動物が死んでしまう原因はほかにもあるようです。マングースが終わってもまだまだ続きがありそうですね。

奄美大島は世界遺産の登録を目指しているそうです。世界遺産となれば観光地として世界中から人が押し寄せることになるでしょう。インドネシアのコモド島みたいにならないように気をつけてほしいですね。

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SNSで女性に大人気のコツメカワウソが輸出入禁止に、保護の道へ [生物]

ワシントン条約でコツメカワウソの輸出入を禁止に


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今年の1月に、コツメカワウソとビロードカワウソについて、インドやネパールなどが、ワシントン条約で商業目的の国際取引を禁止する提案を条約事務局に提出していました。

この話し合いの会議は、5月~6月にスリランカで開催される予定だったのですが、テロで延期になったので、この8月にスイスのジュネーブで行われました。

今日のワシントン条約締約国会議の小委員会では、コツメカワウソの輸出入を原則禁止することを決めたそうです。輸出国のインドネシアは、絶滅の恐れが高いとまでは言えないとして反対し、日本も同調しましたが、2/3以上の賛成で可決されました。

世界の違法な野生生物取引を監視する国際機関「トラフィック」の報告書で、コツメカワウソの密輸先として日本が槍玉にあがっていたので、本来は賛成すべきですが、外交の世界なので、票をどうやって動かすかいろいろ思惑があるのかも知れませんね。

コツメカワウソ、前日のビロードカワウソの国際取引を禁止する議案が採択されたことをうけて、日本国内の取引もこれから規制されることになるようです。

コツメカワウソについて


コツメカワウソはかわいいですね。SNSは、かわいい写真であふれかえっています。テレビで多く取り上げられていることも影響してか人気が高まっていたようです。寿命は10年程度で、飼うのは難しそうですね。水辺の生物なので水浴びをさせたり手間がかかるようです。あとは、かわいらしい見た目に反して噛み付くので、手に傷ができることは覚悟しないといけないようですね。

もともとコツメカワウソは、国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに指定されているので、輸出入には政府の許可書が必要となる動物なのだそうです。人工繁殖も難しいので、供給量が少なく、値段は80万円前後~100万円前後で取引されているようですね。

かつて日本にいた野生のニホンカワウソは、絶滅しています。2012年に絶滅種に指定されました。ニホンカワウソは、日本各地の川にすんでいたようですね。

毛皮を欧米に輸出したり、日露戦争のときには、シベリアなど寒いところに行くので、耐水性、防寒性に優れた毛皮をとるために大量に捕獲されたようです。河川の護岸工事など生息環境の悪化も重なって、昭和20年代ごろには、ほぼ絶滅したと考えられているようです。

獺祭(だっさい)


カワウソといえば、日本酒の有名な銘柄に獺祭(だっさい)というのがありますね。獺の訓読みは「かわうそ」になります。獺祭というのは、カワウソが捕らえた魚を岸に並べて、まるで祭りをするようにみえるところから、詩や文をつくる時多くの参考資料等を広げちらす事をさすそうです。旭酒造HPより 

旭酒造は、去年の豪雨災害にあい大きなダメージを受けました。本社前にあった橋が、豪雨で流されたそうで、新しい橋のデザインを隈研吾(新国立競技場をデザイン)がてがけるようです。橋が復興のシンボルになるとのことですね。

アメリカのニューヨークにも酒蔵を建設中(2020年完成予定)で、獺祭のパーティー「獺祭の会(DASSAI Annual Party 2019)」が10/3にマンハッタンで開催されるそうです。被災地復興の先頭に立ってがんばっているみたいですね。

ゆるキャラ「ちぃたん☆」


Youtubeで過激な動画を投稿をくりかえして、物議を醸した、ゆるキャラ「ちぃたん☆」もカワウソですね。もともとは、ペットとして飼われていたコツメカワウソの「ちぃたん☆」が、高知県須崎市の観光大使に任命されていました。

ところが、関係のないゆるキャラ「ちぃたん☆」が、勝手に須崎市の観光大使を名乗って、こちらのほうが有名になり抗議が殺到したようです。

須崎市の公式ゆるキャラ「しんじょう君」に、姿かたちが酷似(デザイナーが同一人物)していることが、騒動に拍車をかけ、ややこしいですが、最終的にペットの「ちぃたん☆」が観光大使を解任されてしまいました。

ゆるキャラ「ちぃたん☆」については、須崎市が活動停止を求めていましたが、「ちぃたん☆」自身がツイッターで、須崎市の(自称)観光大使の卒業を発表したようですね。

最後に


カワウソは河童のモデルだともいわれていますし、明治時代ぐらいまでは、もっと身近な生き物だったのでしょうね。

トキやコウノトリのように野生復帰プロジェクトが順調にすすんでいるものもありますが、できればそうなる前に、今いる生き物を大事にしていきたいですね。




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観光公害、乱獲、コモドドラゴンの島が立ち入り禁止へ [生物]

コモド島の観光公害(オーバーツーリズム)


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コモドドラゴン(コモドオオトカゲ)で有名なインドネシアのコモド島。ずっと続いていた立ち入り禁止の議論がようやくまとまったそうです。

島は、観光客が年間で10万人以上訪れる人気スポットになっていました。観光公害(オーバーツーリズム)といって、観光客が増えたことによって宿泊施設が必要になる。そうすると施設を建てるために生物の住みやすい環境が破壊されていく、という悪循環が起こっていたようです。

加えて密猟、密輸が発覚して乱獲の恐れがあることも原因の一つになったようですね。観光料金を値上げして、観光客を抑制しようという議論もあったようですが、結局、2020年からの立ち入り禁止を決めたようですね。

観光収入を失うということですから、なかなか簡単にできる判断ではなさそうですが、コモドドラゴン保護に舵を切りました。

コモドドラゴン(コモドオオトカゲ)とは


コモドドラゴンは、恐竜みたいな姿をした全長2~3mの巨大トカゲですが、ちょっと変わった生物ですね。ある研究では、メスが単為生殖することが明らかになっていますね。

捕食するだけでなく動物の死骸も食べるので、口の中には数十種類の細菌がいるそうです。これに噛まれると、敗血症になって死に至るとのことですね。最近になって、死に至るのはドラゴンが持っている毒(ヘモトキシン)のせいだとする説も発表されているようです。

またある研究では、コモドドラゴンの血液中の抗菌ペプチドから人工的に作成されたDRGN-1が抗生物質に耐性のある緑膿菌や黄色ブドウ球菌の増殖を抑制したそうです。これから新薬の開発に使われるとのことですね。

生物をなぜ絶滅させてはいけないかというと、その生物だけが持っているような特性があるからだそうです。人類のためにも、そういう特性をできるだけ残しておかなければいけないというような話を聞いたことがあります。

カブトガニの話がよく知られていますね。カブトガニの青い血液は、試薬として毒素の有無を検証するのに使われています。もしもカブトガニが、絶滅してこの世にいなかったらということになるわけですね。

自然というのも難しいですからね。放置してありのままにしておくといいか、というと必ずしもそうとは言えない場合があり、適切な管理をしてこそバランスが保たれるということがあります。コモド島もぜひ島に合った自然の回復をしてもらって、コモドドラゴンの数がこれからどんどん増えていくといいですね。

コモド島民2000人が強制移住を迫られる


8/26に続報が入りました。なんとなんと、当局が島民2000人の強制移住を発表したということです。これは、ちょっとやりすぎなような気がします。多くの農民は公園に土地を奪われ観光業に職を変えたのに、今度はまたそれを奪われてしまいますね。島民から、反対の声が上がっているということですがどうなるのでしょうか。

Youtubeの豊橋ドットテレビの動画で、島民の人たちが、のんびりピクニックをしていましたけど、かれらが全員島を追いやられるなんてひどい話ですね。

最終的には、島を一大高級リゾート地に生まれ変わらせると説明しているとのことです。青い空、透き通った青い海、ピンクビーチ、もしもコモドドラゴンの保護を口実にして、こちらのほうを優先させるのだとしたら、残念なことです。

コモド島は、1991年にユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されています。世界遺産に登録されれば、世界中から観光客がやってきます。こういうことがなければ、島民の人たちも、ずっと静かな暮らしができていたかもしれないと思うと、複雑な思いがしますね。


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31年ぶりの商業捕鯨再開、クジラは食卓に並ぶ? [生物]

日本は、国際捕鯨委員会(IWC)を脱退しましたが、この7月から商業捕鯨が再開されたみたいですね。31年ぶりということは、1980年代後半ごろまでは商業的に捕獲していたということでしょうかね。

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出典:ANNnewsCH
IWCも最初はクジラを食べたり利用する国々が集まって、どうやって保護して、どうやって持続的に利用していくかを話し合う建設的な集まりだったようです。

それが、クジラを捕獲するのはけしからんということで、途中から反対国によって捕鯨国が糾弾される場所になっていましたからね。

とくに日本は、いつも悪く言われていたような気がします。IWCを運営する費用を一番負担してきている国が一番批判されるという、なんだかよくわからない組織になっていましたね。

でもこうやって、商業捕鯨が再開されたのは喜ばしいことではないでしょうか。クジラにゆかりのある地方都市も各地にありますよね。

STVニュースによると釧路市内のスーパーでは刺身用として、100グラム、税抜き238円で販売されたそうです。調査捕鯨のときと価格は同じくらいだそうです。捕獲頭数が確保できて需要があって、安定的な価格で流通するようになるといいですね。

クジラの肉は、臭みがあったような記憶がありますが、刺身で食べられるっていってましたね。馬刺しに近くておいしいのだそうです。

船上で血抜きをしたり内臓の処理をするから味がいままでよりよくなるとのことなので、見かけたらちょっと試してみたいですね。



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海きららの 巨大イセエビ、28日付で海に帰ることに [生物]

続報です。九十九島水族館海きららで公開されていた体長37センチ、重さ2キロ超の巨大イセエビが海に帰ることになりました。
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注)海きららのイセエビではありません
新聞記事が出てから、複数の指摘があったようですね。禁漁期はちょうどイセエビの産卵時期にあたるので例外は難しいですね。

狙って釣っているか、偶然に釣れたものなのか、線を引いて全てだめだというふうに明確にしておいたほうが密漁を防げるでしょうね。

三重県の鳥羽水族館にいた体長38・5センチ、重さ2・33キロが日本記録だそうです。これと、同じくらいの大きさですね。

イセエビ漁が解禁されて、またこの巨大イセエビが捕まって、また水族館に寄贈されることを期待しましょう。


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